ブラジル代表の10番であり、バルセロナのMSNの1人である、ネイマールのプレースタイルについて公開したいと思います。
ネイマールという選手は、サッカー選手の実力というよりも容姿から見られるように、タレント性が注目される選手です。
私の個人の見解ですが、ネイマールはリバウド、ロナウド、カカ、ロナウジーニョ、などといったブラジル屈指の名選手たちよりも実力は劣っています。
現在のブラジル代表は低迷しており、過去のブラジル代表と比べてどうしても選手の質が見劣りがしてしまいます。
もし、ネイマールがリバウド、ロナウド、ロナウジーニョが揃ったブラジル代表の世代に存在していたとします。
その場合、ネイマールはリバウド、ロナウド、ロナウジーニョの影に隠れ、ただの実力のあるブラジル代表の一員として評価されていたかもしれません。
要は、ブラジル代表の実力は低下した中で、ネイマールだけが1人実力が飛び抜けているので、名選手ともてはやされているのが現状だと思います。
かなり厳しいことを書いてしまいましたが、今回はそんなネイマールのプレースタイルについて公開したいと思います。
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世界屈指の1対1の技術、シュート精度の高さを持った選手。
1対1のドリブル技術、シュート精度の高さだけを評価すれば、世界で3番目以内に入る選手がネイマールだと思います。
特にネイマールの1対1のドリブルスキルは、現在のサッカー界では対抗できる選手は少ないかもしれません。
相手のディフェンダーをかわす技術の引き出しが多く、独特なフェイント、間合いの取り方も絶妙で、1対1ならばボールを奪われることは、ほぼありません。
ネイマールのドリブルは、フィジカルに頼ったものではなく、基本的な足技の組み合わせで相手をかわしていきます。
言い換えれば、基本がしっかりしていれば誰でも真似できるドリブル方法ですが、それを高いレベルでこなしているのがネイマールです。
ネイマールのドリブルは非常に参考とするべき、ポイントがいくつもあり、1対1のドリブルスキルの良い見本となる選手だとも言えます。
特に下記の動画にある、反発フェイントは簡単かつ効果が高いドリブルスキル。是非、Jリーガーもマネをした方がよいと思います。
この様にネイマールのドリブルスキルは高いですが、それは1対1に限ったドリブル技術であり、個人ではなく組織で戦うチームの一員が繰り出すドリブルとしては、同じチームメイトのメッシ、イニエスタにはおよびません。
ネイマールは相手にボールを奪われずキープするドリブル、かわすドリブルはする事ができるのですが、ゴールに直結するドリブルは効果的に行える選手ではないんですね。
メッシは複数人相手でも、ゴールに直結するドリブルを効果的に繰り出すことはできますが、ネイマールは複数にかわして、ドリブルで切り込むことができる選手ではないのです。
ネイマールは相手のディフェンスが飛び込んでくるか、足を出してくれば、それをかわすことは抜群に上手いです。
しかし、ドリブルのコースを複数人で切られてしまうと何もすることができません。
ネイマールのドリブルは相手のリアクションによって、繰り出されるのが特徴であり、相手のディフェンスがリアクションをしなければ、手詰まりになってしまう欠点を持っています。
バルセロナではスアレス、メッシといった名選手がネイマールの為にスペースを作り、マークを引きつけてくれるので、彼の1対1のドリブルスキルが非常に強く活きています。
また、ネイマールはシュートの精度が非常に高く、バイタルエリア付近でスペースがあれば、ほぼ確実にゴールの枠にシュートを放つことができます。
バルセロナのMSNが脅威なのは、メッシ、スアレス、ネイマール共にストライカーとしてのシュート精度が著しく高いことです。
スアレスが前線でスペースを作り、メッシがそのスペースを突くドリブルを行い、相手を引き付けた上で、ネイマールにメッシがパスを送る。
言葉にすると簡単ですが、以上の一連の流れがバルセロナの典型的な得点パターンとなっています。
それを可能とするのは、上述しましたが、彼等がストライカーとしてのシュート精度が非常に高いことが、挙げられます。
そして、ネイマール以上のタレントが複数人もバルセロナに存在し、彼を引き立てる為に対戦チームのディフェンダーを引き付けてパスを供給してくれる。
そういう意味では、ネイマールにとってバルセロナというクラブが最も自分の実力を引き出してくれるチームにあると思います。
特別ボディバランスが強いわけでもなく、スピードが速いわけでもありません。またサッカーIQはお世辞にも高いとは言えません。
オフ・ザ・ボールの局面での動き、フォワードとして相手の裏を取る動きなどにも課題があります。
ただ、サッカー王国ブラジルにはこれといったタレントがいないので、仕方なしにネイマールを今世代のエースとして祭り上げているのが現状だと思います。
ネイマールのダイブ癖は、怪我を防止する面もあると思われます。
ネイマールのドリブルは良い見本と上述しましたが、彼の頻繁に行う『ダイブ』は悪癖であり、それは見本とするべきではないでしょう。
最近では、意図的なダイブに関しては厳しく処罰されますので、ネイマールは昔よりかは比較的、ダイブを行う癖が直ってきた様にも思えますね。
トリックプレーを好むブラジル人選手らしい行為ですが、ネイマールの場合、怪我を予防する為に意図的に行っている節も見受けられます。
ワールドカップでは、コロンビア代表のス二ガに浴びたファールにより、脊椎を骨折する大怪我をネイマールは負いました。
場合によっては選手生命に関わる怪我だったと思いますので、ネイマールも戦慄した事でしょう。
この様に選手生命を脅かす程の強いファールを受けた経験があるネイマールは、怪我の恐ろしさを十分に理解している事だと思います。
彼がドリブル中に激しく相手に寄せられると、力に逆らわず簡単に(or自ら)転倒するのは、強いチャージを受けない様に相手を牽制する意図もあるではないでしょうか?
無理に相手のチャージに対して踏ん張る事で、怪我をするリスクが高まりますので、それをネイマールは避ける為にダイブを意図的に行っているのでは?
と思った次第です。
チームに強い影響を与えるプレーが出来る域までには、至っていないネイマール。
ネイマールを個人の選手として見るのであれば、現在のサッカー界では素晴らしい選手だと思います。
ただ、チームメイトのメッシ、スアレス、イニエスタの様に自身のプレーでチームを牽引するという域にまでは、ネイマールは達していません。
それは、まだまだ、サッカー選手として経験と頭脳が未熟だからです。
使われる選手としては、ネイマールの代わりになる選手はそういないでしょう。ですが、チームメイトを使う、バランスを整えるという気の利いたプレーは出来ません。
ただ、ネイマールはまだ24歳であり、バルセロナというチームでメッシ、スアレス、イニエスタという名選手と共にプレーする事で良い影響を受ける可能性が強いです。
最近のメッシは、ストライカーだけでなく、司令塔としてのプレースタイルを披露する様になり、中盤でバランスを取り、スペースをカバーするという動きも見せています。
バリバリのストライカーだったメッシが、後方からチームを組み立てる様なプレースタイルを覚えた様にネイマールもメッシと同様にプレースタイルを広げる可能性はあります。
それができれば、ネイマールはブラジル代表の過去の名選手であった、リバウド、ロナウド、カカ、ロナウジーニョと肩を並べる選手になれると思いますね。
フィジカルに優れた訳ではないですが、1対1に抜群に強いドリブルスキルを持ち、高いシュート精度を誇るプレースタイルを持つのがネイマールという選手です。